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身体のつながり。「テンセグリティ」

「テンセグリティ」は姿勢に対する負荷、代償、適合、代償不全の影響を理解するのに重要な役割を果たす。

 皆様はテンセグリティという言葉をご存知でしょうか?

テンセグリティは、1929年に建築家のバックミンスターが「テンション(張力)」「インテグリティ(統合)」を組み合わせた造語として提唱した概念で、身体の仕組みにもうまく応用されています。

 

 以前から身体全体のつながりについては説明をしてきましたが、テンセグリティをより理解する事で、身体全体の構造が下記のような予測可能な反応を起こす事が理解できます。

 

①身体の中で動きが低下している部分があれば、代償的に身体の別の部分で過可動(動きすぎる)が生じる。

 例えば、首をそらす事ができないとします。その状態で真上を見ようとすると背中や腰をそらさなければ真上を見る事ができません。つまり動かない関節を、別の動く関節で補うという事です。

 

②身体のいくつかの部分で過可動が生じると、代償的に別の部分で動きの低下が生じる。

 例えば、首のある部分が動きすぎるとします。正常な関節の範囲を超えて動く事は身体の組織を傷つけてしまうことになるため、他の部分の関節を動かないようにすることです。つまり動きすぎる関節を、別の動かない関節で補うということです。

 

③身体全体のつながりは、筋膜の動きのパターンや筋・靭帯の張力がこれら上記2つのモデルの連結要素として重要となる。

 例えば交通事故や外傷などで①のような代償が起こり、他の部位への関節の負担がかかることによって、二次的(例えば腰痛や頭痛)に症状を引き起こすことが理解できるように思います。代償がすべて悪いわけではなく、代償が出来ない状態のお身体では更に強い痛みや症状が出るケースもあります。

 

 特に①においては、皆さんが幼少期までの記憶を辿る事で、多くの方が捻挫や打撲などを経験されている方がおられます。また以前の外傷以降より、出てきた症状をお持ちの方は是非ご相談ください。きっと改善の糸口が見つかることと思います。

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