サトルの聖書 ブログ

靭帯と腱を理解する

関節が正常な生理的位置に戻るとすぐに、靭帯は結合組織の再生に要する3か月間に及ぶ治癒プロセスを開始する。 もしもこの期間中に再受傷しなければ、この関節に対するそれ以上の治療は必要ない。

Frank C, Amiel D 

今回は靭帯や腱についてのお話。

私自身、昔は靭帯は自然治癒しないものと思い込んでいた時期がありました。

今回はそんな靭帯の特徴について、特に重要な点を3つご紹介。

 

①靭帯が損傷する二つの要因

腱と靭帯では、持続的負荷によって破壊(損傷)する場合をクリープ破壊と言います。周期的な負荷と除荷が継続して破壊(損傷)される場合を疲労破壊と言います。つまり持続的な負荷と間欠的な負荷はどちらも靭帯や腱を破壊することとなります。

*クリープとは物体に持続応力が作用すると、時間の経過と共に歪みが増大する現象。

 

 

②靭帯と腱は応力に適応する

骨組織と同様に靭帯と腱は損傷が起こる限界までは、それに加わる応力に応答して構造的なリモデリングが起こります。よってフィジカルトレーニングを行うと、靭帯と骨の接合面と共に腱や靭帯の強度が上がります。逆に靭帯が固定されると(ギプス固定など)、強度や硬さが低下します。再生する可能性はあるが、かなりの時間を要します。

 

 

③靭帯と腱の弾力は負荷によって変化する

負荷とは靭帯や腱に対する伸長刺激の事で、ある程度までは伸長刺激に対して弾性を示すが限界を超えた伸長刺激が加わる事で弾性力は低下していきます。これを塑性変形と言います。つまり関節の場合、弾力を失うところまで伸長すると靭帯や腱の構造が変化して変形するという事です。そしてこれが①で述べた破壊(損傷)に繋がるのです。

 

 

 当院ではこれらを踏まえて、身体の構造を評価した上で関節の位置関係を正常の位置まで戻していきます。これにより靭帯や腱にかかっている異常な負荷を軽減していき治癒を促進するように施術させていただきます。特に過去の外傷(特に捻挫や打撲)、姿勢異常などでお困りの方は、是非ご相談ください。

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