今回は誰でも一度は体験したことのある腰痛についての内容です。
当院での腰痛の患者さんを診ていく上で、重要な所見や診断方法について説明させていただきます。
今回参考とする書籍は、
監修 アンソニー・G・チラ 監訳 下村 彰慶
腰痛を理解する今回の投稿は診断方法について
これら3つの点はご自身でも確認することができます。
- 急性か慢性か
- 痛みは安静時か運動時か
- 関連痛について
①急性期か慢性期か?
一般的に、腰痛は3ヶ月以上続くと慢性に分類されます。これは広く一般化した分類となりますが、急性腰痛と慢性腰痛の診断、予後診断、治療がそれぞれ異なってくることからこの定義は有用となります。
発症経過の分類
- 発症から6週までを急性期
- 6週から12週(3ヶ月)を亜急性期
- 3ヶ月以上を慢性期
特に急性と分類される発症から3ヶ月以内(特に6週以内)はオステオパシーの治療の反応が得られやすくなります。
当院でも腰痛に限らず、発症より早期にお身体を診させてもらうことで症状の改善も得られやすく、治癒も早まります。
②痛みは安静時か運動時か
オステオパシーの治療をさせていただく上で、治療対象か否かの判断に重要となります。まず安静時より強い腰痛の訴えがある場合は、炎症を起こしている可能性があり、骨折や感染が疑われるからです。場合によっては、医療機関への診察や検査を依頼することもありますので、不安な点がありましたらお気軽にご相談ください。
③ 放散痛や関連痛について
放散痛とは病気の原因部位とまったくかけ離れた部位に現れる痛みのことです。腰の場合では、両足の先端にかけて(特に膝から下)痛みが感じる事です。症状にもよりますが、重度または進行性の神経症状がある方においては、専門外科医への紹介や画像診断を依頼するケースもあります。
また関連痛においては、内臓や後腹膜が原因となって腰痛を起こしているケースがあります。また稀ではありますが、深刻な消化器疾患、腎臓疾患、腹部大動脈瘤などを示唆するケースもあります。
したがって当院では、腰痛で来院される方へは上記の内容においては、鑑別診断の際に必ず確認させていただく問診内容となっております。
当院の腰痛改善率は高い水準を誇っています。オステオパシー治療対象の昨年度の実績においては、腰痛を主要因とする52症例のうち48症例の92%の方達は明らかな改善が見られています。もちろん腰痛があるということは、機能(生理学)にも悪影響を起こしている事がほとんどです。
腰痛にお困りの方は是非当院にてご相談ください。