人体は生命と呼ばれる見えない力によって働く機械であり、それが調和して働くには発生点から終着点までの血液、神経、動脈が自由でなければならない。AT.still
今回は自律神経についてのお話し。
まず自律神経は簡単に説明すると、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールし、自分の意思とは関係なく1日中休みなく働き続けています。自律神経には、活動している時や緊張している時に活発になる『交感神経』と、リラックスしている時に活発になる『副交感神経』があります。この2つはまた、1つの器官に対して互いに相反する働きをしています。
今回お伝えする内容は、筋骨格系の感覚や皮膚の感覚(体性組織)と内臓の状態(内臓組織)との反射的なつながりについて3つご説明します。
①内臓体性反射とは、内蔵の機能が皮膚や骨格筋に影響を与える反射です。よくある例で言えば、左肩の痛みや筋のコリと心筋梗塞の発症との関連です。障害された心筋(内臓組織)からの侵害受容(痛み)入力は、肩の痛みと解釈される経路を興奮させるだけでなく、肩の筋への運動ニューロン(骨格筋を支配する神経)の興奮をも引き起こします。
②体性内臓反射とは、皮膚や骨格筋への刺激が内臓に影響を与える反射です。例えば、皮膚に痛み刺激を加えると交感神経系が興奮し、心拍数の上昇や血圧の増加が生じる反射です。他にも温熱刺激を皮膚に加えると発汗が生じますが、これは温熱の刺激が神経を介して汗腺を支配している交感神経を興奮させた結果によるものです。
③内臓内臓反射とは、内臓からの刺激が内臓の活動を引き起こす反射です。例えば、頸部の動脈系には圧受容器と呼ばれる圧センサーが存在しています。この圧センサーは常に動脈の圧をモニターし血圧を調整しています。また腸が膨張すると腸の筋が収縮するといったことなどもです。
人はこれらの反射システムによる神経接続があることで、身体のバランスを無意識に保っています。
当院ではこれらの反射システムも手がかかりに、問題点を検出し治療をさせて戴いております。また来院される方々の半数近くは、内科的な疾患(便秘、生理不順、呼吸困難、夜間不眠、吐き気、目眩、胃もたれ、消化不良、甲状腺機能低下、生理不順)でお越しになられます。自律神経に不安を抱える方は、ぜひ当院にてオステオパシーの施術を受けてみてください。改善へと導くお手伝いをさせていただければと思います。