健康からの逸脱には原因があり、原因はある特定の場所に存在する。オステオパスの仕事はそれ(原因)を見つけ出し、取り除くことであり、病気を押しやり、健康を取り戻させることである。At.still
以前に「オステオパシーとは?」の説明にて、身体の構造に問題があれば機能にも問題が生じるといった考え方を説明させていただきました。では身体の構造はどのようにみていくか?今回は身体の構造における問題点の見つけ方についてのお話です。今回の内容を把握していただけることで、ご自身でもお身体の状態を確認することが可能になります。
改めてオステオパシーの原則の一つである
「身体の構造と機能は互いに関与しあっている」
この点を踏まえた上で、今回の内容を理解していただけると幸いです。
今回参考にさせていただいている書籍は、
「グリーンマンのマニュアルメディスン」大変読みやすく理解しやすい内容です。オステオパシーの歴史から評価において、広範囲に渡って詳述されています。市販では販売していませんが協会にて販売しています。
私は臨床である3つのポイントを基本に、お身体の問題点について検出していきます。
①まず一つ目は非対称性(asymmetry)です。つまり身体の左右差です。例えば姿勢関節での各部位(頭や肩、骨盤、手足の位置など)の位置関係です。これにより各部位の間隔がタイト(狭く)になっていないか?左右差があることによる代償は上手くできているか?などを観察していきます。
ご自身で確認できることとして、感覚の良い方は姿勢の状態などから把握できるかもしれませんが、例えば鏡を見て確認してもらうことも重要です。また普段左右差が生じるような動作(カバンを持つ側や床での座り方)をされている方も姿勢の非対称性が生じている可能性は高いです。逆に捉えるとそういった動作を見直してもらう事が改善にもつながります。
②二つ目は可動域の異常(range of motion)です。わかりやすく言うと身体の関節の動きです。関節の動きが悪くなる理由は単にその部位周辺の組織(筋や靭帯)だけでなく、全身に影響が生じます。この点においてはオステオパシーの原則でもある「身体は一つのユニットである」という考え方からも想像できるように思います。
ご自身で確認できることとしては、まずは身体を動かしてみることです。身体のどこかに動きが悪い関節が生じている場合があります。普段の動作では中々確認できない場合もありますので、大きく動かしてみることで確認してみてください。身体の中で動かなくて良い部分はありません。身体の機能を正常に保つためには、全ての関節や組織(内臓なども含む)が正常な範囲で動かなくてはなりません。
③三つ目は組織質感の異常(tissue texture abnormality)です。上記二つからすると少しわかりにくいかもしれませんが、皮膚や筋肉、内臓などの硬さや質感(手触り)などです。
ご自身で確認できることとして、皮膚の状態は確認しやすいと思います。冷感があるか無いか?発赤があるか?湿疹や色の悪い部分はないかなど。背中の皮膚の状態などは自律神経と深く関与しています。
身体の異常や不調はこのような診断を行なっていくことで、必ず検出されるケースがほとんどです。当院ではこれらの構造的な診断を実施した上で、お身体の問題がある部位に対して施術を施します。もしご自身で上記3つの項目において、気になる点などございましたら、どうぞお気軽にご質問ください。